2012年3月9日金曜日

東京(上野)に未だに残る新聞輸送荷物列車

2010年3月13日のダイヤ改正をもって総武本線両国駅発の夕刊新聞を輸送する専用の新聞輸送荷物列車(荷2331M)列車は廃止されしまいましたが、それ以降も高崎線東北本線(宇都宮線)では、最後部1両(1号車)内をカーテンで区切る形で夕刊を沿線のキヨスクや新聞販売店向けに輸送する列車が運転されていますので紹介します。

2012年3月17日改正ダイヤまでは、上野駅基準で
・14番線 13時00分発 高崎線高崎行 211系(列車番号879M
・15番線 13時20分発 宇都宮線黒磯行 E231系(列車番号583M
・14番線 13時44分発 高崎線高崎行 211系(列車番号885M
・15番線 14時20分発 宇都宮線宇都宮行 E231系(列車番号591M
荷物室付きの列車となっています。

特に、荷物専用ホームのある14番線から発車する高崎線の列車では、その荷物の量こそ僅かながら、本来の荷扱いを行う姿を見ることができます。

15番線 13時20分発 宇都宮線黒磯行 E231系(列車番号583M)の荷物搬入光景を紹介します。

上野駅に到着した列車は、乗客を降ろして一旦すべてのドアを閉めます。
その後、荷物搬入の職員がE231系の車両の中央にあるコックを開き、一部のドアを手動で開きます。
そして、「荷物室」と明示してある布を張り、荷物室と客室とを区切ります。
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
そして荷物室を区切った後は、荷物搬入係員が運搬車を素早く車両に横付けし、新聞を車両付近まで運び、そこからは人力でとにかく乱暴に新聞を車内に投げ込みます。
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
このように4つの扉のうち、後ろ3つの扉付近が荷物室スペースです。すべての新聞を投げ込んだ後は、停車駅ごとにきれいに新聞を並び替え、終了です。
荷扱いが終わったことをホーム放送で業務連絡したのちに、客扱いを開始し、すべてのドアが開きます。
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
車両の乗務員室寄り3/4の部分に「荷物室」と明示してある布が張ってあり、荷物室と客室が区切られています。
トイレはこの1号車にあるのですが、トイレ付近は乗車可能スペースなので問題ありません。
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
このように、E231系は1車両4扉の一部だけを手動で開けることができるため、荷物室は車両の一部分だけとなっています。

一方、211系は1車両3扉の一部だけを開けることのできない構造のようで、新聞搭載スペースは1両丸ごととなっています。
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
14番線 13時44分発 高崎線高崎行 211系(列車番号885M)の荷物搬入光景では、このように荷物専用ホームを実用しているところを見る事ができます。
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
トイレは荷物室となっている最後尾の1号車に設置されているため、トイレだけは2号車から移動できるようになっています。
東京に未だに残る新聞輸送荷物列車
運行は原則平日土曜日だけで、夕刊の発行されない日曜日・祝日・年末年始は運休となります。

都内でこのような荷物室を有する列車が運行されていることが嬉しいです。一般客も、
「昔はよくこういう荷物室の電車が走っていたな~」などと珍しそうに覗いていっています。

レア度:★☆☆☆☆
(東京では上野駅でしか荷物搬入光景は見る事が出来ない)

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