2013年4月8日月曜日

西武池袋線 快速急行 西武秩父行き4 20000系・30000系(H25.3.16ダイヤ改正で廃止)

西武池袋線 快速急行 西武秩父行き 20000系
西武池袋線西所沢駅を通過しようする20000系20158F 8両編成による快速急行西武秩父行きです。
快速急行 西武秩父行き 20000系行先土日の午前中にに2本だけ快速急行西武秩父行きが運行されていましたが、平成25年3月16日のダイヤ改正により同時刻の池袋始発の列車は急行飯能行きに変更されてしまったため、快速急行西武秩父行きは廃止されてしまいました。
20000系の側面は快急西武秩父と表示していました。

西武池袋線 快速急行 西武秩父行き 30000系
西武池袋線ひばりヶ丘駅2番線に進入する30000系38107F 8両編成による快速急行西武秩父行きです。
快速急行 西武秩父行き 30000系行先快速急行の種別カラーは紫色で、30000系では紫表示が可能でした。正面は快速急行、側面は快急と表示されていました。
2本運転されていた快速急行西武秩父行きのうち、池袋駅を8時35分に発車する2本目の列車は、専ら4ドア車による運用でした。

最後に、東洋経済オンラインの「西武秩父線は本当に収益力がないのか サーベラスが廃線を提案する路線の採算性を分析」(2013年4月4日)という記事を紹介します。
西武ホールディングスと、筆頭株主であるサーベラス・グループとの泥仕合が深まっている。株式公開を目指す過程で、双方の思惑が食い違い、サーベラスが3分の1以上の株式取得を目指しTOB(株式公開買い付け)を実施、それに対し西武が反対の意見表明を行うなど、混乱は続いている。

関係がこじれた背景のひとつには、企業価値の向上を掲げ、より高い株価を実現させたいサーベラス側が西武にとって受け入れがたい経営改善策を提案したことが挙げられる。西武側が公表した具体的な内容として、サーベラスはプロ野球球団・西武ライオンズの売却や、いくつかの不要路線の廃止などを提案してきたといわれる。

多摩川線、国分寺線などの廃線も提案

廃線候補も具体的に多摩川線、山口線、国分寺線、多摩湖線、西武秩父線とまで明記されているという。サーベラス側は廃線の提案をしたわけではないとしているが、埼玉県知事や国分寺市や小平市など沿線自治体が、沿線住民生活のために欠かすことのできない公共交通機関として、該当路線の存続を要望、波紋が広がっている。

しかし、そもそもサーベラスに名指しされた路線は本当に不採算なのか。いくつかの数字を基に検証したい。

まず、最も話題になっている西武秩父線は、正確には吾野(埼玉県飯能市)と西武秩父駅(埼玉県秩父市)を結ぶ全長19.0キロメートルの路線を指す。開通は1969年10月で、事実上の池袋線の延伸部分という位置づけだ。1時間に3本前後の列車が走り、日中は1時間に各駅停車が2本、特急列車が1本の運行ダイヤとなっている。

多摩川線は、JRの中央線と接続する武蔵境駅(東京都武蔵野市)と多摩川沿いにある是政駅(東京都府中市)を結ぶ全長8.0キロメートルの路線。開通は1922年。かつては多摩川の砂利を採取するために開業した路線で、沿線には多磨霊園や多摩川競艇場などがある。

山口線は、西武遊園地駅(東京都東村山市)と西武球場前駅(埼玉県所沢市)を結ぶ2.8キロメートルの路線。1950年に多摩湖ホテルとユネスコ村を結ぶおとぎ線が前身。85年に新交通システムの路線に衣替えし、レオライナーの愛称で知られている。

国分寺線は、国分寺駅(東京都国分寺市)から小川駅を経由し、東村山駅(東京都東村山市)を結ぶ7.8キロメートルの路線。1984年に開通した川越鉄道が前身だ。多摩湖線は、同じく国分寺駅から荻山駅を経由し、西武遊園地駅へと至る9.2キロメートルの路線である(開通は1928年)。

平均通過数量を調べると…

これらの路線別の収支は、公表されていない。収入は旅客人数に応じて試算できるが、費用は会社単位で計上されており、路線ごとに算出できるのは、1社1路線の鉄道会社など限られた路線のみだ。費用を路線の営業キロや、旅客人員などに応じて割り当てて試算する方法もあるが、実態と乖離している可能性も否定できない。

一方、その路線にどれだけの乗降客数があるかは測ることができる。その指標が平均通過数量だ。路線1キロメートル当たり、1日にどれだけの人数を運んでいるかを示す指標で、輸送密度とも呼ばれる。乗客が延べ何キロ乗車したかを示す旅客人キロ(利用客数×平均乗車キロで算出)を営業キロで割ることで算出することができる。

なかなかイメージが涌きにくいが、たとえばJR山手線で106万0497人/日キロ。西武鉄道全体は13万3379人/日キロとなっている。地方のローカル線だと、たとえば静岡県を走る大井川鉄道で717人/日キロ、千葉県の房総半島を走るいすみ鉄道が516人/日キロとなっている(数字はすべて2010年度)。

その「関東中小私鉄の輸送密度と損益」をまとめた(右図参照)。西武秩父線は池袋線と合わせて通過数量が公表されている。西武秩父線の区間だけの通過数量の数字はないが、駅間ごとの通過人員のデータがあるため、東洋経済オンラインはこれを基に試算した。。西武秩父線は8258人/日キロだ。数字が公表されている多摩湖線は2万1425人/日キロ、多摩川線1万9158人/日キロ、山口線1836人/日キロとなっている。なお、国分寺線は乗降客数の振り分けが試算しにくいため割愛した。

この通過数量と同等の規模感を持つ関東の中小私鉄の損益と比べることで、採算ラインを読み取ることができるだろう。表には関東の中小私鉄会社の鉄道事業の損益を明記した(あくまでも鉄道事業のみの数字。鉄道会社はバス事業や不動産事業も行っており、企業全体の業績とは異なる)。

2億円近い黒字を出す伊豆急行と同レベル

これを見るかぎりでは通過数量が1万人/日キロを超える鉄道会社はおおむね採算が取れていることがわかる。2万人/日キロを超える、多摩川線や多摩湖線が不採算路線だとは考えにくい。西武秩父線についても、通過数量が近い箱根登山鉄道や伊豆急行が2億円前後の黒字を計上しており、赤字を垂れ流している路線を想像することは難しいだろう。なお、西武グループの鉄道会社である、伊豆箱根鉄道は1.2万人/日キロで採算ベースに乗せている。

山口線は通過数量こそ低いが、西武ゆうえんちやユネスコ村、西武球場を結ぶレジャー路線の色彩が強い。類似の数字としてケーブルカーの数字を参考までに載せた。

西武秩父線の終点・西武秩父駅は東京から100キロメートル離れた地方駅だ。当然、乗降客数は都心の駅よりも少ない。だが、地方にある大手私鉄の終着駅の乗降客数と比較して決して少ないわけではない。その「終着駅の乗降客比較」をまとめた(左図参照)。西武秩父駅の1日平均の乗降客数は6919人。京王線の高尾山口駅の同1万0268人には及ばないが、東武伊勢崎線の終着駅である伊勢崎駅の乗降客数よりは多い。

西武秩父駅の乗降客数は東武日光駅よりも多い

乗降客数の内訳にも注目したい。西武秩父駅の場合、定期が2936人、定期外が3983人という内訳となっている。普通乗車券で乗車する定期外の乗客が多いということは、観光やイベントで訪れる乗客が多いと推察できる。西武秩父駅の場合、定期外が6割近くを占める。通勤・通学路線というより、観光などで訪れる乗客が多いと思われる。さらに人数自体も有数の観光地と知られる東武日光駅よりも多い。秩父鉄道との乗換駅ということもあるが、ほかの地方駅と比べて劣る数字ではない。

実は今、西武鉄道は秩父の観光客誘致に力を入れている。「相互直通運転を機に秩父や川越といった地域をPRしていきたい」(西武鉄道・若林 久社長)と語るように、3月16日に東急東横線渋谷駅の地下化で実現した東急東横線との直通運転化で、横浜方面から西武線沿線への集客が期待できるからだ。

そもそも秩父は、温泉こそないが、長瀞のライン下りや、羊山公園の芝桜、秩父夜祭など観光資源は豊富。最近では秩父を舞台にした『あの日見た花の名前を僕達は知らない。』(通称「あの花」)のヒットで、「聖地巡礼」と称して同地を訪れるアニメファンが増えている。

市内でも「あの花」のフラッグがあちこちの柱に飾られ、「あの花」関連のみやげ物もたくさん販売されている。3月1日からは、西武鉄道として初めてテレビCMを放映。女優の吉高由里子さんをイメージキャラクターに起用し、西武秩父駅の仲見世通りや長瀞の岩畳などの名所を巡り、秩父の魅力を伝える内容となっている。

そうした矢先に起こったTOB騒動と廃線論議。違った形で、西武秩父線が話題となってしまった。この騒ぎは秩父の観光需要によい影響を与えないかもしれない。
池袋から西武秩父まで乗換なしで向かうためには、特急に乗るしか選択肢がなくなりました。
このような騒動が起こってから考えてみると、「西武秩父線は採算が悪いので、無料の快速急行ではなく、有料の特急に乗ってもらい増収を図りたい」という意図があからさまになっていると考えますがいかがでしょうか。
平成25年3月10日()までの快速急行 西武秩父行き時刻表
池袋 8:35(快速急行1007) 10:11 西武秩父
レア度:★★★☆☆
(快速急行 西武秩父行きはH25.3.16ダイヤ改正で廃止)

関連記事
西武池袋線 快速急行 西武秩父行き1 新101系
西武池袋線 快速急行 西武秩父行き2 新2000系
西武池袋線 快速急行 西武秩父行き3 3000系・999号・ライオンズ電車
西武池袋線 快速急行 西武秩父行き4 20000系・30000系

0 件のコメント:

コメントを投稿