宝塚線伊丹駅2番線に到着する321系D31編成によるA 普通 草津行きです。
1. 快速・新快速ではなく「普通」である3つの理由
① 4ドア通勤型電車(207系・321系)による運行
JR京都線・琵琶湖線の快速や新快速は、3ドアのクロスシート車両(223系・225系など)で運行されます。しかし、1108C列車はJR宝塚線(新三田駅)を始発とする4ドアのロングシート通勤型電車で運行されます。この車両は普通専用としてシステム化されているため、構造上、快速や新快速としての運用ができません。
② 「複々線」における走行線路の制約
JR京都線の大阪〜高槻〜京都間は、特急や新快速が走る「外側線(急行線)」と、各駅停車が走る「内側線(緩行線)」に分かれています。4ドア車両である1108C列車は、主要駅のホーム柵や設備の都合上、外側線を走ることができず、すべての駅に停車する「内側線」を走らざるを得ないという構造的制約があります。
③ 朝ラッシュ時の「送り込み」の営業列車化
この列車は、朝の最混雑時間帯に宝塚線・京都線の各駅から通勤客を乗せて大阪・京都方面へ運ぶ役割を担っています。最終的には野洲にある車両基地(網干総合車両所野洲派出所)へ車両を入庫させる必要がありますが、単なる回送列車にせず、草津・野洲方面への通勤需要に応える営業列車として有効活用しているため、この形で残されています。
2. 野洲まで行かず「草津駅」で運行を切る理由
① 草津駅にある「引上線」の活用
草津駅の京都側には、ホームの間に車両を一時退避させるための「引上線」が設置されています。1108C列車は草津駅5番線に到着後、本線上の後続列車の邪魔にならないよう一度この引上線へ退避します。その後、改めて営業ホームへ据え付け直してから「回送列車」として野洲へ向かう手順を踏むため、草津駅が運行を区切る最適な場所となっています。
② 草津〜野洲間の「線路容量(複線区間)」の限界
京都〜草津間は線路が4本ある「複々線」ですが、草津から先は線路が2本だけの「複線」になります。朝8時台後半の琵琶湖線上りは、新快速や快速が極めて高い密度で走行します。ここに最高速度が低く各駅停車の4ドア通勤型電車を進入させると、後続の新快速や快速の行く手を阻み、ダイヤが崩壊するため、複々線が終わる草津駅で運転を終了させます。
③ 草津線ユーザーに対する利便性と輸送効率
草津駅は、滋賀県南部や三重県を結ぶ「JR草津線」との接続駅です。朝ラッシュ時は草津線への乗り換え客、および草津駅周辺の学校や企業へ通勤・通学する乗客が非常に多く、ここで運行を終えることで周辺エリアの輸送効率が最も最適化されます。
![]() | 新三田 | ③6:24 | ― | (1108C) | → | 8:41⑤ | 草津 |
(普通 吹田行きは平日早朝に1本だけ設定)

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