宮守→仙台・苦竹間ゆき 2日間有効 2,940円
宮守→東京都区内ゆき 4日間有効 8,190円の
大人小児用一般式常備軟券乗車券です。
地紋は、
水色で「JR E」です。
サイズはA型です。
宮守駅には、
一般式の
常備軟券乗車券を
大人小児用2種類販売しています。
宮守→
仙台・苦竹間ゆきの経由欄には何も記載されていませんが、
新幹線経由(170.4km)でも、花巻経由(176.8km)でも
共に2,940円ですので、どちらでもいいということなのでしょう
(本来は記載すべきではありますが…)
不思議なのは仙台駅の他に仙石線の
苦竹駅(にがたけ えき)が印刷されている点です。
200km以内ですので特定都区市内の制度は関係ありませんし、苦竹駅より4駅も遠方の
中野栄駅までも176.7kmですので2,940円で乗車できます。
前後の陸前原ノ町駅、小鶴新田駅はみどりの窓口があるのに対し、苦竹駅は陸前原ノ町駅管理の業務委託駅で、利用客も両駅より少ないです。
何故、数ある駅の中で苦竹駅が選ばれたのでしょうか?
他にも仙台駅からは複数の線が分岐しており、新幹線経由としても中野栄駅の他に
あおば通(仙石線)、葛岡(仙山線)、名取(東北本線)が2,940円区間です。
実用上はほとんど問題がないのでしょうが、色々と考えさせられる券面となってます。
宮守→
東京都区内ゆきの経由欄には
東北線経由と記載してあります。
おそらく新幹線開通前の券面をそのまま踏襲していると思われます。
新花巻~北上間は選択乗車が現在認められていないため、厳密にはこの乗車券で新花巻から新幹線に乗ると、
新花巻~北上間の別料金を請求されることになります。
(請求されたら激怒しますが…)
東京都区内ゆきも含め、これらの切符は年間3~4枚しか売れません。
即ちほとんど売れないということです。
宮守駅近辺から仙台や東京へ行く人は少なからずいるのですが、
ほぼ全員、新花巻駅まで車で送迎or自ら運転して新幹線を利用します。単線で、たびたび遅れ、本数も少ない釜石線を利用するという発想に至らないのは当然の帰結です。それが実状です。
そういう意味で、これらの長距離乗車券が残っていることは
奇跡ともいえます。
これまでの紹介内容をまとめます。
種類 | 釜石線 宮守駅
営業時間6:30~12:30(平日のみ) |
金額式
(大人小児用) | 180円、200円、230円、320円、400円、480円、570円、
650円、740円、950円、1,110円、1,280円、1,450円区間 |
金額式
(小児用) | 240円区間 |
相互式
(大人小児用) | 土沢(230円)、遠野(400円)、花巻(480円)、盛岡(1,110円) |
一般式 | 宮守から仙台・苦竹間ゆき(2,940円)
宮守から東京都区内ゆき(8,190円) |
合計 | 21,590円 |
宮守駅ではこれらの常備軟券以外は一切販売していません。
営業時間は平日6時30分から12時30分まで(金曜日のみ12時20分まで)です。
土日祝日は窓口は閉鎖しています。
宮守駅には3往復の快速はまゆり号が全て停車します。
釜石線の各駅には、宮沢賢治が愛した「エスペラント語」の名前が書かれた看板が設置されています。
腕木式信号機のレプリカが微妙な空気を醸し出しています。
備え付けの鐘は鳴らすとカ~ン カ~ンと、響きます。
写真では写っていませんが、クモの巣が張り巡り、手入れは不十分です。
戦時中の
昭和18年に建てられた駅舎の前には自動販売機とポスト、自転車置き場がありました。
宮守駅の駅舎内きっぷうりばです。
側線が往時をしのばせます。
レア度:★★★☆☆
(JR東日本で2番目に高額の長距離常備軟券)
参考
JR東日本常備軟券発売駅
(追加補足)
2014年3月31日をもって、宮守駅の乗車券委託販売業務は終了しました。