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2011年4月6日水曜日
気仙沼線 津波の被害状況6 蔵内駅
東北関東大震災による津波被害を受けた、JR東日本気仙沼線蔵内駅です。
被災地の皆さんは遠方からやってきた我々に対して「わざわざありがとう」と盛んにお礼を言ってくれました。
心の底から出てくる感謝の気持ちを感じました。
しかし、現実に直面し、気持ちを押し殺している方も沢山いました。
「息子が目の前で流されていった」
「自宅が全部流された」
「同僚がみつからない」
なんと言葉をかけてあげればいいのか、大変言葉を選んで気持ちを受け止めました。
さて、本題に戻ります。気仙沼線は津波の被害を受け、海から離れた場所でも地形によっては壊滅的な被害状況です。
蔵内駅は単式ホーム1面1線を有する無人駅です。
この地図のように、海岸からは約1km弱離れており、海は下の写真のように駅からわずかに見えるものの「まさか津波が来るとは」という位置にあります。
しかし、平成23年3月11日14時46分に発生した東日本大震災により引き起こされた大津波のため、蔵内駅も被害を受けてしまいました。
この高さまで、船が流れ着き、ひっくり返っています。
ホーム自体は大きな損傷を受けていませんが、駅周辺にはがれきが散乱しています。
被災地では以下のような話を伺いました。
「気仙沼線で高校に通う予定だったが、どうやって通えばいいのか…」
「市内の障害者作業所に勤めるために気仙沼線を毎日利用していたが、使えなくなってしまったので今後就労先を別にさがさなければ…」
地元の足として気仙沼線の存在感は、はかり知れません。
JR東日本の清野智社長は平成23年4月5日、震災後初めて記者会見し、津波で大きな被害を受けた路線について、「責任を持って復旧させる」と明言しました。
被災地からは、「このまま廃線になるのでは」と不安の声が上がっていましたが、まずは安心したいと思います。
清野社長は、「街が津波の来ない所に移るという話もある。そうなると、元の場所に復旧しても需要に合わないので、県や町と検討したい」と話したとのことです。
(読売新聞より一部引用)
今回報告した中でも、陸前小泉駅付近は水没しており、より内陸に線路を敷くのが妥当なのかもしれません。
この記事をもって、気仙沼線の津波被害状況についての報告は終わります。
たくさんの人たちの思い出を運んでくれた気仙沼線も、しばらくお休みです。
しかし復活する日は必ずやってきます!
レア度:★★★★★
(判定不能)
参考
気仙沼線 津波の被害状況1 南気仙沼駅
気仙沼線 津波の被害状況2 小金沢駅
気仙沼線 津波の被害状況3 小金沢駅~本吉駅間
気仙沼線 津波の被害状況4 本吉駅
気仙沼線 津波の被害状況5 陸前小泉駅
気仙沼線 津波の被害状況6 蔵内駅
山田線 津波の被害状況 宮古駅~磯鶏駅
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取材、おつかれさまでした。
返信削除ローカル線の被害状況は報道機関の取材対象にはなっていないようです。最も被災者の安否情報が重要視されているので仕方ありませんが、鉄道被害状況が報道では見えてこない中、このように記録・報告されたことに感謝いたします。
コメントありがとうございます。
返信削除災害支援活動の合間に、このような現場に行く機会があったため、今回はこのような報告をすることができました。
現地では未だに停電が続いており、被災者の方自身には情報を発信する方法がツイッターなどしかない状況です。
気仙沼線の状況が気になる方々の一助になれば私も嬉しいです。