金額式常備軟券乗車券を2種類販売しています。
樅山から140円区間、樅山から190円区間です。
140円区間は楡木、新鹿沼までの区間です。一番の売れ筋です。
190円区間は東武金崎までの区間です。
地紋は、橙色で「TRC とぶてつ」です。
サイズはA型です。
軟券の一番上についている「耳」も合わせていただくことができました。
東武日光線の楡木駅は、駅前商店が乗車券の簡易発売業務を受託しています。
平成22年度の一日平均乗車人員は475人です。(引用:東武鉄道 樅山駅)
樅山駅は1973年(昭和48年)9月1日に無人化され、簡易委託が開始されました。
左のような乗降車駅証明書を発行できるので、簡易委託きっぷ売場できっぷを買わなくても乗車することが可能です。
樅山駅の簡易委託販売所は駅舎の目の前にある商店ですが、きっぷ売場の看板がこの商店にはなく、知る人ぞ知るきっぷ売場になっています。
お昼に尋ねたところ、店の奥で老夫婦が食事をしていました。
途中をお邪魔して、きっぷを売っていただきました。
最近紹介している東武の無人駅は、2008年頃まで開業当時の古い木造駅舎が残っていましたが、ことごとく取り壊しされ、トイレと狭い事務室だけのコンパクトな駅舎に建て替えられてしまいました。
郷愁的・感情的な観点からは「古い駅舎を保存してほしい!」と思いますが、東武鉄道の側から考えると旧駅舎の保存にはメリットはほとんどありません。
これは、旧駅舎の固定資産税は非常に高いという現実があるからです。
駅舎の時価はどういう末路をたどるかというと、おおまかな値としては新築当初を100とすると、以下のようになります。
5年後 70
10年後 30
15年後 10
20年後 0
30年後 0
・・・
50年後 0
建物の時価というのは、古くなると急激に価値が減少していくのです。
東武の無人駅の木造駅舎の建物の時価が0であったというのは誰でも理解できるでしょう。
一方、固定資産税評価額は当初は、建築金額の50-60%と控えめに評価されるのですが、年数が経るにつれて減額していき、20%を下限として打ち止めとなります。
つまり、新築当初の建築費を100、簡単のため建築当初の固定資産税評価割合を50%とすると、定耐用年数20年の建物の場合には、20年後には、当初の評価額に対して、20%を下限として打ち止めとなるので、
50×20%=10
が最後の評価額となり、東武の無人駅の木造駅舎がどんなにオンボロで、実使用できないものであっても、建物が存続している限り、この金額がずっと評価され、課税されてしまいます。
つまり、上記に当てはめると、
新築当初 100×50%=50
5年後 40
10年後 30
15年後 20
20年後 10
30年後 10
・・・
50年後 10
改めて比較すると
時価の推移 | 固定資産税評価額の推移 | |
---|---|---|
新築当初 | 100 | 50 |
5年後 | 70 | 40 |
10年後 | 30 | 30 |
15年後 | 10 | 20 |
20年後 | 0 | 10 |
30年後 | 0 | 10 |
50年後 | 0 | 10 |
東武鉄道の立場に立てば、建て替えの初期費用を考えても、今後50年間のトータルの税負担を考えればメリットがあるのです。
なので、木造駅舎の取り壊しは株式会社である東武鉄道による合理的な判断なのです。
日光線 樅山駅 | |
種類 | 140円、190円 |
営業時間 | 6時頃~19時頃まで 年中無休 |
(常備軟券は珍しいがいつでも購入可能)
東武鉄道 常備軟券乗車券 販売駅一覧 | |||||
伊勢崎線 | 県 | 東武和泉 | 野州山辺 | 世良田 | 剛志 |
日光線 | 合戦場 | 家中 | 楡木 | 樅山 | |
北鹿沼 | 下小代 | 明神 | 上今市 | ||
鬼怒川線 | 大谷向 | 大桑 | 小佐越 | ||
桐生線 | 三枚橋 | ||||
佐野線 | 田島 | 堀米 | 吉水 | 多田 | |
小泉線 | 篠塚 | 小泉町 | 竜舞 |